【2024】ランニング&ウォーキング 道北・道東旅行14日目

旅行

● 望岳台で日の出を撮り、死にかけた十勝岳・美瑛岳の登山から生還

旅行14日目。

0時30分頃、Googleマップや目視で遠くの灯を見ての判断で、「望岳台」まで3km無いと判断するが、スマホのライトで足元や周囲を照らしてもほぼ真っ暗な中、転倒・尻もちが多く(手に持つスマホを打って壊したら最悪なので、転倒の瞬間に持ち手を上げ、手首を打ったりもした)、ここから出入口までに滑落・転落しそうな場所がある場合を考え、四方が十分明るくなる日の出まで留まる決断をした。

あらかじめ、座る場所の周囲に崖や穴等の落ちそうな場所がなく、石ころでごつごつし過ぎず長時間座れる場所をライトで照らして確認し、そこに座った。

スマホやForeAthlete945のバッテリー残量も流石に大分減っていた。

ForeAthlete945のこれまでの登山データを保存し、モバイルバッテリーとスマホ・ForeAthlete945を繋いで充電し始める。

また、残り距離的にもう残り少ない飲食物のストックの必要がないので、食事をし空腹を和らげる。

ネットが繋がるので、歩数計アプリの「トリマ」の溜まりまくっている(60本以上か)動画を視聴し、日の出までの時間を潰す。

前後して1時過ぎ、前方から20代ぐらいの若い男性登山客が来て、数分会話。

留まってる理由を説明しつつ、「水や食料は足りてますか?」と訊かれたので大丈夫ですと答える。

訊いた所、「望岳台」までここから2km程度らしい。

その人は「十勝岳山頂からの日の出」を撮りに来たと言い、ヘッドライトに手に持つライト、熊鈴等、夜間の登山としては万全な装備をしているように見えた。

その人のライトの周辺の明るさからして、その人が転倒や滑落する心配はなさそう。

「望岳台」の近くだけあってこういう夜間での人との遭遇もあったが、日の出までに遭遇した人は、その男性1人だった。

0時半頃から日の出までの3時間以上、そこに座っていたが、ひたすら寒さと眠気に耐えていた。

日の出近くまではブルブル体の震えが止まらなかったが、体が震えてる内は低体温症前なので、起きている間に凍死の心配はない。

ネットが繋がっている間に現在の気温も確認しているが、美瑛町の最低気温は12度で深夜で12~13度。

山間部で風も吹いてるしここはそれより低いだろうが、それでも7~8度または10度程度はあるだろう。

仮に7~8度もないならこの辺に残雪があるだろう。

一時は天気予報通り、雨も降ったが小雨に留まり、本降りにならなかったのは幸いだった。

雨の際はスマホ等が濡れないよう、背中を丸めスマホやForeAthlete945、バックパック等を抱くような感じで雨から守った。

ネットが繋がると言っても天候のせいか時折切れる事もあり、繋がっている時は、「トリマ」の動画消化をし、終えてからはネットで配信中のバラエティ番組を観た。

繋がらない時は録画したTVアニメを観た。

絶え間ない睡魔に、眠気防止で体を時折揺するが、両肩、両足の裏、両手の指、左の手のひら、手首、両ふくらはぎ、両すね、尻等、強打や擦り傷等の痛みを感じる。

病院に行くべきと思う程の痛みの強さはなく、ランニングに支障はなさそうなのも幸いだった。

空がうっすらと明るくなったのを見たのは3時20分頃だ。

以下、写真に撮影時刻も記した、

3時22分。

3時32分。

日の出が近付いている事による明るくなる空によって周囲が大分鮮明になり、立ち上がって四方の景色を確認した。

確かに遠目に「望岳台」駐車場と休憩用らしい建物が見え、ここから2km程度なのも頷ける。

ここから途中の斜面等を観るに、0時半過ぎに行軍を続けても滑落等の危険はなく出入口に到着出来たろうが、結局その辺りの建物の屋根の下で日の出を待っていただろう。

街灯のない真っ暗な夜道のランニングは無理だ。

また、真っ暗な中で下山を続行しても、転倒等で打撲や擦り傷を増やしたかもしれない。

話は戻り、中途半端な明るさでヒグマがうろついている事も考え、空が十分明るくなるまでまだ下山は再開しない。

3時45分。

4時02分(この日の美瑛町の日の出時刻は4時丁度だ)。

4時04分。

オンラインのGoogleマップで現在地を確認しつつ、「この距離なら夜間行軍してForeAthlete945の登山から下山までのデータを一つのままにしてもよかった」と思った。

あるいは保存ボタンを押さないまま充電だけすべきだったか。

日付が変わったのもありデータを保存したのではあるが。。。

4時07分、視界が十分明るくなったと判断し、僅かに残っていた飲み物を飲み切って下山を再開。

周囲が明るくなる中、夜間はほぼ吹き続けていた風も止み、それまでの寒さが大分和らいでいた。

休憩し気力・体力が回復したのもあってか、その後、下山までに体がよろける事はあっても、転倒・尻もちはなかった。

4時11分。

4時18分。

遠くに越えてきた「美瑛岳」や、振り返ると夜間に散々時間をかけて越えてきた山々が見える。

「生還」を実感した。

4時24分、「十勝岳」・「望岳台」・「白銀荘」の案内表示のある分岐前。

まだ夜間ならつまづきそうな石ころ道が続くが、最早滑落しそうな場所は登山道の左右にはない。

「これなら夜間行軍してもよかったな^^;」と思わなくもない。

「望岳台」まで1kmを切り、早朝登山の人と一人二人とすれ違うようになった。

前日の夜かこの日の深夜か知らないが、自動車で来て駐車場の車内で日の出まで待機していたのだろう。

5時02分、空に日の出が見え始めた。

5時06分、出入口まで数百mか。

遠くに建物や駐車場に車両、人の姿が見える。

その背景にも山々と、凄い場所(広い北海道の大自然の真っ只中)を登山したものだと思う。

5時11分、遂に「望岳台」前に着いた。

思えば十日前の7/2、数km先の「白銀荘」まで日帰り入浴しにランニングした際、ここに先に来た後で白銀荘まで行く事も考えたが、サロマ100kmの2日後で疲労が強かった為、白銀荘までの最短距離のRUNで終わらせ、ここに来る事は断念した。

まさか「十勝岳」登山で当初に無かった「美瑛岳」への寄り道をして何度か死にそうな目に遭って一夜を過ごした末、ここに辿り着く事になろうとは。

でもまあ、おかげでこうして「望岳台」で日の出を拝み撮影も出来たのだから、良しとしよう。

登山と言う名の大冒険からの帰還である。

ここでは登山客も3人は見かけた。

すっかり安全エリアに入った安心感が芽生えた。

5時21分、「望岳台」を後にする。

背後に登山客。

普通に登山ルートを往復するなり視界不良の中で動き続ける事もなければ、私のように危険な目には逢わないだろう。

私は馬鹿である(´・ω・‘)

一番の馬鹿な事としては、後(登山して)から思い出したが、「登山計画書」や「入林届」の提出はしてなかった。

よってこの山間部で遭難しようが誰にも気付かれず(スマホが通じてこちらから連絡しない限り)、行方不明になっても誰も知らない以上、捜索されない。

滑落死でもしようものなら、場所によってはずっと未発見もありうるし、発見されて遺体近くの持ち物から身元判明というパターンもありうる。

今後はこういう事がないよう、登山の際は気を付けようと思った。

5時28分、出入口付近の「望岳台登山口案内図」。

ガチで登山しようものなら、テント持ち込みで数日がかりになるだろう。

新得町の方とか、登山道で行ける山は遠くまで続いているのだから。

5時29分、改めて来た道を振り返る。

計20km余り(20.75km)も登山してれば、相当先まで行ってたと解る。

ForeAthlete945での計測では、昨朝からここまで、15時間以上も歩いたのだから。

5時31分、駐車場に出た。

「望岳台登山口」の出入口を抜け、遂に下山を完了したのである。

予定よりずっと長時間に及んだ「十勝岳」登山(と下山)はここに完了した。

なので4時07分に計測を開始したこの日のForeAthlete945での下山のデータをここで保存した。

なお、4時07分からここまでにすれ違った登山客は男女10人程で、全員単独登山であった。

2日後の7/14の事だが、美瑛岳と十勝岳で遭難事故が発生している。

私の災難と内容は違うけれど、素人がノリで登山すると痛い目に遭う事もあるという例に見える。

5時33分、駐車場から「望岳台登山口」の出入口とその背後の山々を眺める。

ひとまず横の建物「十勝岳望岳台防災シェルター」に寄り、自販機ですぐに飲む体を温める物と帰りのランニング中の給水にする冷たい飲み物を購入。

建物内でレインコートを脱ぎ、椅子に座って自販機で買ったホットコーヒーで一息しつつ、荷物を整理。

ここから「白金温泉」までは5.1kmあり、公共交通機関はない。

なので「日の出公園オートキャンプ場」まではランニングで帰るしかないし、それが一番時間的に手っ取り早かった。

仮にタクシーを呼んでも何分で来ていくら金がかかるか(迎車含め2千円余か?)。

流石に長時間登山での疲労はあるものの、スローぺースでなら、キャンプ場まで20数km走る体力はまだ残っている。

空腹が強まっているのが辛いが、あの痙攣しつつも完走した12日前のサロマ100kmの酷暑レースを完走した自分にすれば、空腹での20数kmのRUN程度は問題ない。

昔はその程度の空腹RUNはフルマラソンのトレーニングとして日常茶飯事だったしな。

6時現在で美瑛町は14度と、今はまだ寒気を感じるものの、ランニング中に体温は上がるし気にはならない。

晴れ予報で雨の心配がないのも、キャンプ場までの20数kmのRUN開始に対し、気分を前向きにさせた。

6時30分、帰宅(テントへの帰還)へのRUNを開始した。

6時33分、「望岳台登山口」駐車場近く。

道道966号(十勝岳温泉美瑛線)から上富良野を目指す。

6時39分、「望岳橋」を過ぎて振り返る。

遠くに山々。

6時42分、「望岳台」近くなのでまだ周囲の景色がダイナミック。

思えば日付が変わる前の深夜に登山道から遠くの車道を走る車のライトが見えてたが、この辺りの道だったのだろうか?

6時47分、橋(名称不明)から見えるあれは滝か?(ググっても周辺に滝はない)

7時06分、ランニングやバスで数回通った「白銀荘」前のT字路。

すぐ近くの白銀荘前で待機し、日帰り入浴してバスで帰るという選択も脳裏を過るが、その日帰り入浴自体が10時からなので、3時間近くも待てるかとなる。

その間、空腹も我慢しなければならないし(売店も10時から)、10時ならランニングでテントに帰還可能だし。

7時26分、「日の出公園」までまだ19kmもある。

撮影で度々足を止めてるのもあるが、疲労でkm/7分半ぺース程度しか出ないから、RUNで進むのに通常より大分時間がかかっている。

これよりぺースが出ると空腹状態だけにバテ易くなるし、空腹自体も強めて結局走り通すのが難しくなる。

黙々とこのぺースで走り続けるのみだ。

8時24分、長い直線道路は続くものの、それまでの道路の左右ずっと林という状況から、片側に農地が広がるようになった。

8時34分、右側に歩道が続くようになり、歩道に移って振り返る。

遠くの山々を観つつ、「つい3時間程前まであの辺りにいたのか」と、半ば命をかけた冒険になった感のある「十勝岳~美瑛岳」登山を思い出すも、すぐに背を向けRUNを再開。

9時02分、目の前にラベンダーの街路樹。

ここから市街地まで、ラベンダーがほぼ途切れなく見えるのだから、一体毎年街路樹にどれだけの数のラベンダーを植えてるのか?

なお、空腹で走り通すのがキツくなっているのと、スマホのバッテリーが残り少ない為、スマホとモバイルバッテリーを繋いで走る為、この数分前に小休止を兼ねて近くで座っていた。

その際に誤ってForeAthlete945のデータを保存してしまい(「停止ボタン」を押して数分間操作していないと、「再開」から「保存」に勝手にスライドする。その為、画面を見ないで「再開」のつもりで押したら「保存」という事が、普段の120分走でも何度かあった)、改めて9時01分にRUNのデータを計測開始したのだった(後にここから「日の出公園オートキャンプ場」前までの到着に6.18km走ったのを確認した)。

9時12分、端の方ではショボかったが、近くに民家が増えてきたからか、ラベンダーは整然と植えられ奇麗に咲いている。

9時36分、ようやく「日の出公園」まで1kmとなった。

但しコンビニに寄ってテント帰還後の飲食物を購入する必要があるので、その寄り道で往復1km余は多く走る必要がある。

疲労はともかく空腹がキツく、走り続けるのが辛くなってる中、いつものコンビニに入りテントで食べる飲食物を購入。

10時丁度に「日の出公園オートキャンプ場」前に到着し、RUNを終えた。

「望岳台」駐車場前からここまで、走った距離は22.3kmである。

日頃なら120分走で走れる距離で普通の距離ではあるが、今回は16時間を超える登山&下山の疲労・無睡眠・強い空腹のせいで、6時半のRUN開始から終了までに210分(3時間半)もかかっている。

撮影も含む立ち止まりや小休憩が無ければ、一度に走り通すのは無理だった気がする。

テントに戻る前に、センターハウスに寄り、充電用コインロッカーに1日以上入れていたモバイルバッテリーを回収。

10時07分に、丸1日以上ぶりにテントに入るに至った。

その後、寝不足と疲れで遅い朝食中に10数分程寝落ち。

朝食を終えたのは11時31分だが、疲労と睡魔でとてもこの後に観光する気分にはなれない。

昼寝をすると16時過ぎまで目覚めなかった。

その後は近くの炊事場で歯磨きをし、センターハウスのコインランドリーで溜まっている衣類の殆どを洗濯。

洗濯終了まで、近くの部屋でランニング日誌に昨日と今日の出来事を記したりした。

洗濯を終えてテントに戻った時には既に夜になっていて、再び朝行ったコンビニまで今度は歩いて行き、夜食と翌日の朝食を買った。

朝買わなかったのは、夜食では冷たいビールや炭酸飲料を飲みたかったからと、夜食で焼き鳥を食べたが、温かい状態で食べたかったからである。

日誌の続きを書いたりTVのニュース番組をスマホで観つつ夜食。

日付が変わる前の23時47分、強い睡魔に逆らう事なく、横になってすぐ泥のように眠りに入ったのだった。

なお、今回の登山により、恐らく10年以上愛用したランニンググローブの指部分に幾つもの穴が開き、使い物にならなくなってしまった。

とはいえキャンプ場のゴミ箱に捨てる気になれず、上記のコインランドリーで洗濯して旅行終了時は自宅に持ち帰り、帰宅後も捨てずにおり、死にかけた「十勝岳・美瑛岳」から生還した記念のように取っている。

決定的に穴が開きまくったのは、まさに2、3回滑落した時であった。

そのグローブが無ければ両手の指に幾つも擦り傷が出来たろうが、グローブのおかげで両手に怪我をする事はなかった。

私の体の盾になった守り神と言え、長らくランニング中に愛用していたグローブという事もあり、とても捨てれそうもない。

今後も誰に言う事なく、私は指部分がボロボロになったそのグローブを取っておくだろう。




ForeAthlete945の計測では、この日の歩行距離は1.93km、その消費カロリーは248kcalである(未計測分は除く)。

また、ForeAthlete945の計測では、この日の走行距離は22.3km、その消費カロリーは1061kcalである(未計測分は除く)。



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